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正社員・公務員・バイトの試用期間の退職・解雇・期間延長について初心者向きにわかりやすく解説。

◆試用期間とは?

 アルバイト雑誌や就職雑誌、求人情報をチェックしていると条件記載欄に「試用期間◯ヶ月」と記載されておることがある。

 アルバイトや仕事探しを何度もした経験がある方は、この試用期間という記載を何度も目にしたことがあるはずじゃ。

 ここでは、この試用期間とはいったいどのような期間に該当するのか?という点について確認しておくとしよう。

◆試用期間とは労働者の職務遂行能力や勤務態度を計る期間

 会社や企業は、面接や書類審査、選考などを行う事によって労働者の採用を決定したとしても、採用した労働者の実際の「職務遂行能力」「勤務態度」などの適格性を計るには一定期間の時間がどうしても必要となる。

 その為、一般的に多くの企業では、本採用の適否を決定する前に試用期間を設け、労働者の勤務状態を見定める方法をとっておるのじゃ。

試用期間とは適格性を図る期間【画像】

 この試用期間は、会社側にとっては本採用に繋がるか?もしくは不採用とするのかを決定するための大切な時間じゃ。

 また、労働者側から見ても、本当にこの会社で勤務を継続していくことが可能でるかを判断する大切な時間となるとも言えるのぉ。

◆試用期間の期間(長さ)の決まり

 本採用を行う前に取り入れる試用期間制度の長さは、どのように決められておるのじゃろうか?

 この試用期間の期間設定は実は法令による決まり事は一切定められておらんのじゃ。

 その為、試用期間が1週間であったり、1月や3ヶ月、時には半年などと企業や業種などにもよって長さがまばらとなっておる。

 尚、アルバイトやパートなどの場合は、正社員などと比較すると試用期間の大半が1ヶ月以内と短く設定されるケースが多くなっておる。

 対して、会社の正社員や契約社員などの場合は、3ヶ月程度に設定されるケースが多くなっておるのじゃよ。

◆会社は試用期間を設けなくても良い

 試用期間は各企業ごとに期間の長さを設定することが可能となっておることはここまで解説してきたとおりじゃ。

 尚、試用期間の設定は法令で義務化されておるわけでは無いため、試用期間を設定しなくてももちろん問題ない。

 もし、会社での社員の採用の際に試用期間を設ける場合は会社の就業規則内に試用期間に関する取り決めを記載しておくことが大切じゃ。

 これは、仮に試用期間中に適格性に欠けると判断し、解雇せざるおえない状況になった際に後々のトラブル対策となる。

 また、労働者側としても、もし試用期間が設定されている会社に務める場合、就業規則の試用期間の項に何ヶ月の試用期間が設定されておるかどうか一度確認しておくとよいじゃろう。

試用期間に関するトラブル防止【画像】

 但し、面接段階や試用期間前の本採用に至るかどうかわからない段階で就業規則を提示するような企業はほとんどないじゃろう。

 この場合は、まず試用期間の具体的な日数や本採用へのステップ、そして試用期間の延長の可能性について確認しておく事じゃ。

 もし面接を行っている人事担当社員が就業規則や試用期間の日数に関する具体的な提示を行ってくれない、もしくは最低限の法令を把握していないようであれば、試用期間終了後に「いきなり解雇」などと納得のいかない解雇を言い渡される可能性もある。

 試用期間が曖昧で解りづらい場合は「この試用期間は御社の就業規則で定めている期間ですか?」と率直に確認してみる事が大切じゃ。

 大切な自分の時間を労務として提供する以上、就業規則の最低限の確認はしておきたいものじゃ。

◆公務員の試用期間

 公務員の場合の試用期間は民間企業の試用期間とは若干扱いが異なっておる。

 尚、民間企業に務める会社員やアルバイトなどの試用期間とほぼ同意の目的で設定されている公務員の試用期間と似たものとしては条件附採用期間と呼ばれる期間があるのじゃ。

 この条件附採用期間は国家公務員法や地方公務員法、そして自衛隊法…⇒続きを見る

◆試用期間終了時に延長は可能?

 本採用前の試用期間が終了した際に、労働者の適格性の判断を下すことができないような場合は、試用期間を延長する事が可能となっておる。

 これは契約社員や、アルバイト、パートなどにおいても同様であり、最終的に試用期間の延長を行うかどうかの決定権は企業側が保持しておるという事になる。

 しかし、試用期間を延長する場合は、試用期間を設けた本来の趣旨である、労働者の職務遂行能力や勤務態度を計る期間としての延長である事が条件であり、会社の裁量でむやみに期間延長をいつでも行えるという事ではないのじゃよ。

 この期間延長に関する決定は双方が納得のいく社会通念上の常識に見合う範囲の理由があることが求められるという訳じゃ。

試用期間延長の原則【画像】

 また使用期間延長に関しては、会社の就業規則で延長に関する規定項目を設定しておくことも大切じゃ。

 雇用主はこの試用期間に関する取り決めを明確に定め、期間延長の可能性が存在すること。

 そして使用期間中に適格性に欠けると判断した場合は、一定の手続きを得て解雇とする旨を就業規則に記載しておく必要があるのじゃ。

◆試用期間途中であっても本採用とすることも可能

 試用期間の延長は、しっかりとした理由があり、決断に至らなかった場合であれば延長を行うことは可能じゃ。

 尚、この期間延長に関する決定に関しては常識範囲内であるということを条件として何度でも期間延長を行うことも可能となっておる。

 尚、試用期間の長さは各企業にもよるが正社員本採用を検討する場合では3ヶ月から6ヶ月が多く、最長でも1年程度の期間となっておる。

 試用期間延長期間に関しても、法的な制限はないものの、あまりにも長期に渡る期間延長が認められることはない。

 これは、過去の裁判事例を見ても社会通念上の範囲を超えると判断される試用期間延長が認められておらん為じゃ。

 尚、逆に使用期間の途中であったとしても職務能力が極めて高く勤務態度も優良でありただちに本採用を決定しておきたいといったケースでは、試用期間を短縮することも可能となっておる。

◆使用期間の延長を告げられたら?

 新卒の新入社員などで初めての試用期間中に、使用期間の延長を告げられると不安になる事も多いじゃろう。

 一日も欠勤せず、病欠もなく、自分ではしっかり業務も支障なくこなしていたと感じていたにも関わらず延長となると、納得もいかず、モチベーションも低下してしまうのは当然じゃ。

 しかし、不採用とならずに試用期間の延長がなされているという事は、考え方によっては再チャレンジをチャンスを与えてもらっていると考えることもできるのじゃ。

◆本採用に慎重に成らざるおえない企業側の思い

 実際に会社が正社員を採用するということは、定年退職年齢が65歳となった現在では以前よりも長期に渡って社員の金銭的な生活を守っていく義務を負うという事でもある。

 高齢社員の再雇用が義務付けられてしまった現在では、新卒の新入社員の新規採用を行うゆとりもなくなってきておるのが現状という訳じゃ。

 この定年延長に関してはある新聞社が行っていた企業100社のアンケートでは若者世代の採用を増やすと答えた企業が減らすを上回っており影響は少ないとの見解もある。

 しかし、中小企業も含めた経団連の統計アンケートでは、定年退職の年齢の引き上げが実施された平成25年4月以降に新規採用を控えると答えた企業は40%以上にもなったという厳しい結果…⇒続きを見る

◆試用期間中の解雇4大理由

 試用期間が終わりに近づき、本採用になるかどうかの直前の時期は誰でも解雇となる可能性を考え不安になるものじゃ。

 自分は試用期間中、出来る限りの努力をしてきたし、仕事もしっかりこなすことができた。

 新卒の新入社員であれば、右も左もよくわからない状況ではあったが、大きなミスは無く休まずに会社に通い続けた。

 このような個人の思いとは関係なく、使用期間終了後、もしくは期間中に会社から解雇を告げられるケースも残念ながら多いものじゃ。

 「解雇の理由はいったい何なのか?」

 こんな疑問を抱えながらも、具体的な解雇理由を細かく提示してくれる企業も少ないため、精神的なダメージも大きくなりがちじゃ。

 ここからは、解りづらい解雇の理由となる項目、及び試用期間の解雇に関する法令上の扱いについて確認していくとしよう。

◆解雇理由は千差万別だが

 試用期間中、もしくは使用期間終了後に解雇通知書を渡された場合は、その書面のシンプルさに悲しくなるものじゃ。

 解雇に関する具体的な理由と思える記載は乏しく、どうしても解雇という結論に至った本当の敬意が知りたいと思われた経験をお持ちの方も多いのではないじゃろうか?

 一般的に解雇理由は各企業ごとの判断基準に基づくため、千差万別であり、これが解雇理由です。と言った答えは存在しない。

 しかし、企業が本採用とする、もしくは本採用を見送ると決断する際に考慮する代表的な項目をチェックすることで解雇理由の一端が見えてくるかもしれん。

◆会社が本採用の適否を判断する代表的な項目

 企業が試用期間中に解雇、もしくは本採用を見合わせ期間延長の判断を下す場合。

 この場合に企業が考慮する項目は多く存在するが、中でも代表的な項目を挙げると以下の4つの項目があると考えられる。

 社会人としては当たり前の項目も多く存在するが、これらの項目の多くは就業規則や社内規定で本採用基準として明確に定めておるケースも多いため、本採用を目指して頑張っている方は一度しっかり確認しておきたい項目でもあると言えるのぉ。

◆①欠勤・遅刻・早退などの健康状態

 会社が本採用を決定する際に、まず最初に考慮する項目が、この欠勤や遅刻、早退など社員としての最低限の自覚に関する部分じゃ。

 試用期間中に例えばインフルエンザに感染し病欠が続いた場合などについて考えてみるとしよう。

 感染症に感染した以上、会社に行くと感染源ともなり得る為、仕事を休むことは社会人として当然の事じゃ。

 しかし、会社によってはこのような病欠であっても「自己管理に難あり」と捉えるケースもあるじゃろう。

 本当に忙しくなる決算期などを迎えた時に、自己管理が甘く戦線離脱となると会社側にとっても大きな負担となる。

 そのため、欠勤や遅刻、早退などの健康状態を示す項目を重視しておる企業はとても多いのが現実じゃ。

◆②職務遂行能力

 ②の職務遂行能力は最も解雇理由となりやすい項目であると言えるじゃろう。

 能力を問わず年功序列で昇給が続いた終身雇用神話が崩壊し、欧米並みの能力主義が求められるようになってきた現在の日本では、個々の能力やスキルに関する項目は当然最重視される可能性があると言う訳じゃ。

 当の本人はある程度のレベルでこなせたと感じている仕事であっても、その会社が「戦力にならない」と判断したのであればそれまで。

 職務遂行能力は最大の解雇理由となり得るという事じゃ。

 尚、企業側はこの試用期間中に社員教育の一環として研修やスキルアップ講習を受けさせるなどの社員教育を実践しているケースも多い事を覚えておくことじゃ。

 解雇となった場合は、これらの手を施したが戦力として育つ可能性が低いとシビアに判断している可能性もあるのじゃ。

◆③勤務態度・協調性

 ③の勤務態度及び協調性とは、社会人として生活していく上での最低限の基本的な項目じゃ。

 多くの仕事ではたくさんの人が関連してビジネスが進行していくものじゃ。

 会社という組織の中で協調性も持ちながら仕事を行い、他の会社の社員や顧客と接する場面では、その会社の社員としての看板を背負っているという責任感のある人材を求める事は企業にとってごく自然な事じゃのぉ。

 その為、仮に②の職務遂行能力が優れていたとしても、勤務態度や協調性に掛ける場合は解雇理由となってしまう可能性があるのじゃな。

◆④保有資格や経歴の虚偽

 ④保有資格や経歴の虚偽とは、面接時など、採用選考に関わる事項で書面や口頭で確認していた点に偽りがあるケースの事じゃ。

 企業が面接段階で得られる情報は履歴書に記載されている資格や経歴、そして面談中の口頭上の情報だけじゃ。

 本採用となりたいが為に経歴に手を加えたり、実際に保有していない資格…⇒続きを見る

◆14日以内の解雇・解雇予告の期日

 試用期間中の解雇に関しては、前項の解雇の理由となる代表的な4項目を確認した通りじゃ。

 ここまでの流れを確認しても解る通り、本採用前の試用期間中における解雇は、本採用後の正社員に対する解雇よりもかなり広い範囲で会社側に裁量の自由が認められておるのが現状じゃ。

 尚、裁量範囲が広い試用期間中の解雇では、労働基準法に関する法令上の解雇条件についても確認しておくことが必要じゃ。

◆解雇手続きは原則30日前に行う

 労働基準法では労働者を解雇する時の手続きとして、必ず労働者に対して「解雇予告」を行うことを義務付けておる。

 これは本採用前の試用期間中の社員であっても労働契約が成立している以上、この労働基準法の解約予告が必要となる点を把握しておくことが重要じゃ。

 尚、労働基準法における解雇手続きでは、以下の2つのうちいずれかの手続きを踏んだ上で解雇手続きを行うことが義務助けられておる。

労働基準法の解約手続き【画像】

◆30日より前に解雇予告をすること

 ①の「30日より前に解雇予告をすること」とは、労働者の最低限の生活を守るために労働基準法で定められている最小期間のことじゃ。

 この解雇予告の期間は、約1ヶ月分にあたる30日以上であれば問題なく、3ヶ月でも半年でももちろん問題ない決まりとなっておる。

 会社は原則として、「明日あなたを解雇します」と突然労働者を解雇することが出来ないという訳じゃ。

◆30日分の以上の平均賃金を支払うこと

 ②の「30日分の以上の平均賃金を支払うこと」とは、30日以上の解雇予告期間を設けることがどうしてもできないような場合に、労働基準法において平均賃金を算定基準として解雇する解雇手続きの事じゃ。

 特に中小企業などでは、仕入先の倒産などによって30日間の解雇予告をする間もなく業績が悪化するケースなどもある。

 そのため、この場合は①の30日という期間を元に金銭的補償をつけて解雇手続きを行うことができるようになっておるという訳じゃ。

 尚、この2つの解雇手続きは、双方を合わせて手続きすることも可能となっており、例えば15日前に解雇予告を行い、予告規定に満たない残りの15日間を賃金平均額で支払う事も可能となっておるのじゃよ。

◆試用期間14日以内は解雇予告不要

 会社が労働者を解雇する場合の解雇手続きに関しては原則として解雇予告が必要じゃ。

 しかし、労働基準法では解雇予告の適用除外項目として試用期間として採用している場合は、採用日から14日以内であれば解雇予告を行うことなく即時解雇…⇒続きを見る

◆退職の申し出・退職方法

 本採用に向けてやる気満々で試用期間をスタートしたものの、「この仕事は自分には無理かもしれない?」と試用期間中に退職を検討し始めるケースもあるじゃろう。

 しかし、試用期間が終了する前に退職の申し出を行うのは気が引けてしまったり、また退職理由や迷惑のかからない退職のタイミングを考えるのは意外と難しいものじゃ。

 ここでは本採用に至る前の段階である試用期間中に退職を行う際の退職方法について確認しておくとしよう。

◆試用期間の退職は自己都合退職が大半

 試用期間中に退職するケースの多くは、労働者側の申し出によるものが大半であり、会社都合によって退職となるケースは稀じゃ。

 尚、試用期間中に自らの意思で退職を希望する場合、この退職の申し出は「自己都合退職」となる点をまず把握しておくことが大切じゃ。

 会社と労働者が締結する労働契約では退職として定めることができる事由として、

①自己都合退職
②定年退職
③期間契約の満了
④労働者の死亡
⑤休職期間の満了
⑥労働者の行方不明

 などの事由が定められておる。

 この事からも自己都合退職はしっかりと認められるべき退職方法のひとつである点を覚えておくことじゃ。

◆まずは退職の意志を伝えること

 退職の意志が固く、試用期間中に会社に退職の申し出を行う際は、まず退職を希望する旨を上司や人事の方に伝える事が大切じゃ。

 尚、この最初の退職申し出の際に大切な事は、自己都合退職であることを自らも理解している事と、退職の意志をしっかり伝えることが大切じゃ。

退職の申し出を行う際のポイント【画像】

 労働基準法では、自己都合退職に関して細かい退職理由などの規定はない。

 その為、労働者はいつでも自由に退職の申し出を行う権利を保有しておることになる。

 ①の退職の権利を保持しておる事をまずは本人が理解し、そして②の退職の申し出を必ず明確に伝えることが大切じゃ。

◆退職届け・退職願いのテンプレート・雛形

 退職の届出を明確に行うには、やはり退職届け、もしくは退職願いをしっかりと提出する事が大切じゃ。

 退職届の書式は一般的な「一身上の都合により~」という文面を記載するだけでよく、個人的な都合などを文章に残すことは好ましくないじゃろう。

 初めて退職届けを提出する場合は退職届け・退職願いのテンプレートを用意したのでチェックしておくことじゃ。

 尚、退職の申し出の際に提出する書類のタイトルは、「退職届」もしくは「退職願」のどちらでも問題ないのじゃが、退職届は意思表示が強く、退職願は希望という意味合いもあり意思表示がやわらいといった特徴がある。

 後にも説明するが、どちらでも日付が明確に記載されておれば退職の申し出日を証明できる為、自己都合退職の場合は「退職願」とした方がより円滑に退職手続きが進みやすいと言えるかもしれんのぉ。

 また、退職希望日に関しては直属の上司にまず相談し日程を決めるのがベストじゃが、自分が希望する退職日に関しても明確に日程を定めておく事が大切じゃ。
⇒退職届け・退職願いのテンプレート・雛形はこちら

◆退職の申し出から2週間で雇用契約終了

 労働基準法では、退職の申し出があった日から2週間経過すると、自動的に会社と労働者間で締結されている「労働契約」が終了することになっておる。

 この2週間という期日は、「退職を申し出た日」から換算し、仮に会社側の同意が得られていないようなケースであっても2週間を経過すると契約が終了となる点が大きなポイントじゃ。

退職の申し出から2週間で退職が成立【画像】

 尚、ここで注意しておきたいのは、前項でも解説した通り、自己都合退社による退職の意思表示をしっかり示しておる場合に限るという事じゃ。

 もう仕事が辛いからと会社に連絡もせずに無断欠勤を続け、2週間が経過した時に退職が成立するという訳ではないのじゃな。

 また、契約期間を別途定めている「期間契約社員」「派遣社員」の場合は、労働契約を行う際に締結した契約期間が中心となる為、この2週間という規定から外れるケースもある。

 これは、期間契約や派遣契約の場合は、例えば会社の売上が集中する繁忙期や決算期など限定期間に人材を募集するなどのケースが多いためじゃ。

 その期間の即戦力として一定期間の労務契約を締結する形式をとっている場合の退職に関しては、派遣先や人事担当者に必ず退職規定や手続きの流れについて確認しておくことが大切じゃ。

◆即日退職は原則不可

 試用期間中に退職の意志が強くなり、退職の申し出行った場合は、申し出た日から2週間で会社との労働契約が終了するのはここまで解説してきたとおりじゃ。

 しかし、労働契約の終了は2週間後となる点がわかると、逆に会社側は申し出のあった日から2週間は労働を命じる権利を保持しておる事も見えてくるはずじゃ。

 実際に会社は従業員から突然、自己都合退職を申し出てこられても、その後2週間はその従業員に対して労働を命じる事ができる権利を保有しておる事も労働基準法で定められておる。

 その為、本人が仮に即日退職を希望していたとしても、会社側が了承しない限り2週間は労働義務が生じる事を覚えておく必要があるのじゃよ。

◆理想的な退職のタイミング

 試用期間中に退職を希望する場合は、なるべく早めに退職の申し出を行うことが大切じゃ。

 そして労働契約が終了となるのは申し出を行った日から2週間後であるため、退職のタイミングを検討している場合は、この2週間後に会社を退職するのが最も社会人らしい判断であると言えるじゃろう。

  尚、現実的に雇用する側の立場となって考えると、2週間後に退職が決まっておりモチベーションが低下している可能性のある社員を雇用し続けるかどうかは迷う部分もあるはずじゃ。

 まだ試用期間中である事も考慮すると、次の人材育成に移行する方が効率的であるとの考えもあるじゃろうし、多くのケースで即日退職を受け入れておるのも事実なのじゃ。

◆退職をする前に確認しておくべきポイントのおさらい

 試用期間中に退職する際は、退職希望日の2週間前までに退職の意志を示すことじゃ。

 これは会社、労働者の双方の時間の節約ともなる為、社会人としてとても大切なことじゃ。

 また、退職は退職事由として認められている自己都合退職という手段による退職であり、原則として即日退職はできない点も理解しておくこと。

 しっかりとした知識を持ち、退職の意志を示し退職期日を設定…⇒続きを見る

◆解雇時の失業保険(会社都合・自己都合)

 本採用前の試用期間中、もしくは試用期間終了時に本採用と成らず解雇されてしまった場合。

 このような場合は、解雇後新たに就職活動を行う事になる訳じゃが、再就職ができるまでは収入源を失う事になる為、不安が大きく募るものじゃ。

 厚生労働省はこのような失業時の無収入状態を回避する目的で企業に雇用保険(失業保険・失業手当とも呼ばれる)に加入することを義務付けておる。

 ここでは、試用期間の解雇における失業保険の仕組みについて確認しておくとしよう。

◆試用期間でも失業保険は加入している

 失業保険は、正社員であっても本採用前の試用期間中の社員であっても原則として全ての労働者が加入している保険じゃ。

 失業保険の加入手続きは会社側が全て行なってくれているため本人が保険に加入しているかどうか気がついていないケースもあるが労働を行う以上は既に加入しておると考えても良いじゃろう。

 給与支払いの場合は給料から「雇用保険料」という名目で差し引かれている保険料がこの失業保険にあたるので確認しておくことじゃ。

 尚、離職時に失業保険の給付を受ける場合は、まず会社から離職票をもらう必要がある。

 そのため、既に解雇通知を受け離職している場合は、必ず離職票を発行してもらっておくことが大切じゃ。

◆会社都合か自己都合か?

 試用期間中に解雇を宣告された場合の退職は、自己都合退職になるのか?それとも会社都合退職になるのか?この問題はやはり気になるところじゃろう。

 まず解雇とは本来、会社側の意志によるいわゆるクビの宣告でもあり、本人の意思で辞めたいと伝える自己都合退職とは性質が全く異なっておる。

 その為、解雇扱いとする以上、やはり原則として会社都合による退職として扱うことが基本となるのぉ。

 試用期間中は会社側に解雇の裁量権が幅広く付与されておる。

 解雇に至る理由には、怠慢な勤務態度や協調性の欠落など、様々要因が考えられるため一概に会社都合と決め付けることも難しいのが現実じゃ。

 しかし、本人によほどの落ち度がない限りは、試用期間中とは言え解雇扱いとなる場合は全て「会社都合による退職」であると考えておいて良いじゃろう。

 尚、試用期間で解雇となった場合に会社から貰う離職票の退職事由記載欄には会社都合であることを示す「解雇」と記載されておるかどうか必ず確認しておくことが大切じゃ。

◆新卒・新入社員の解雇時の失業手当は出る?

 試用期間の失業手当は、原則として試用期間が6ヶ月以上あることが失業手当の給付条件のひとつとなっておる。

 新卒の新入社員の場合は、初めての就職であることから過去に雇用保険に加入していた時期も無いため、純粋に試用期間が6ヶ月未満であれば失業手当はもらえない事になっておる。

 一般的な多くの企業の試用期間は3ヶ月から6ヶ月程度の期間が相場でもあるため、新卒社員が試用期間の退職による失業給付金を受ける事ができるケースはほとんど無いのが現状じゃろう。

◆再就職した場合の失業手当について

 現在の会社に再就職し試用期間を迎えている場合の失業手当に関しては、新卒の社員と違い仮に試用期間6ヶ月未満であったとしても失業手当の給付を受けることが可能となるケースもある。

 但し、以前の会社を辞めてから一度も失業保険の給付を受けておらず、かつ以前の会社を退社後一年以内である場合に限り失業手当の受給資格が生じる事になる。

 尚、上記条件を満たすケースでは以前の会社在職中の被保険者期間と現在の会社の被保険者期間(ここでは試用期間にあたる)の日数を通算することが可能となっておる。

◆試用期間の退職や解雇のポイント

 試用期間の退職や解雇における失業保険の扱いは、「6ヶ月以上の勤務」となっているかどうかが大きなポイントとなっておる。

 試用期間が終わり、晴れて本採用となることが一番嬉しい結果であるのは間違いないじゃろう。

 しかし仮に試用期間3ヶ月が過ぎ会社から延長の通達があった場合でも、あと3ヶ月…⇒続きを見る

◆試用期間の給料・給与(正社員・バイト)

 本採用前の試用期間中の給料の扱いはいったいどのようになっているのか疑問に思われる方も多いじゃろう。

 例えば、正社員の募集で「但し試用期間3ヶ月あり」と記載されている場合。

 このようなケースでは、3ヶ月後の試用期間終了時までの給料に関しては正社員の正規給料よりも一定額の範囲で減額されておるのが一般的じゃろう。

 もし、3ヶ月の試用期間を設けておる会社の面接を受けた際には、その際に試用期間中の給料額についても説明を受けるはずじゃ。

 正社員になった際の月額給料が仮に20万円と設定されておる場合は、試用期間中は16万円や17万円の給料となるケースは実際によくあるケースじゃ。

 ここで大切なポイントは、試用期間中の給料は減額されているケースが大半である事を事前に理解しておくことじゃ。

 減額が普通と理解しておれば試用期間中の給料額の説明がもしなかった場合に、自分から「試用期間中の給料額を一応確認させて下さい」と申し出る事もできるしのぉ。

 尚、試用期間であるからといって給料を減額しなくてはいけないという規定も無いため、正社員と同様の給料を支給しておる会社もある。

 その為、労働契約を締結し試用期間に入る前の段階で給料に関する項目はしっかり確認しとおくことが大切じゃ。

◆試用期間のアルバイトは時給の減額が多い

 正社員に限らずアルバイトやパートの採用に関しても試用期間を設けておる会社は多くある。

 尚、アルバイトやパートでは試用期間中の「時給」が減額されておるケースが大半じゃ。

 例えば求人広告誌の募集覧に記載されておる時給が800円のケースでは、「※印」の補足として「但し試用期間中は700円とする」などの記載がなされておるじゃろう。

 このように、正社員であってもアルバイトであっても試用期間における給与は仕事を覚えるまでの研修期間として実際の給与の7割~9割程度の給与額に設定されておるのが通常じゃ。

◆試用期間中の給料・賃金の設定について

 試用期間の給料に関しては、従業員だけでなく雇用側にとってもどのように扱えばいいのか迷う部分もあるはずじゃ。

 しかし、厚生労働省が定める賃金額の規定に関しては最低賃金法によって定められておる最低賃金額以外の規定は一切設けられていないのが現状じゃ。

 その為、試用期間中の給料の減額範囲は最低賃金法に規定されている賃金以上であれば各会社の自己判断によって給料を幾らに設定しても良いことになっておるのじゃよ。

◆試用期間の給料は最低賃金を下回らない範囲で設定する事

 試用期間の給料は最低賃金法で定める規定額以上であれば会社が自由に設定できるのはここまでに解説してきたとおりじゃ。

 尚、最低賃金制度の賃金額は日本全国の各都道府県ごとに金額設定が異なっておる点がポイントじゃ。

 そして更に、この最低賃金の設定額は毎年のように改定が加えられておる為、これから仕事を行おうとしておるものは事前に自分が居住している都道府県の最低賃金額を確認しておくとよいじゃろう。

最低賃金全国一覧表2011年~2012年
都道府県2012年
(平成24年)
2011年
(平成23年)
情報公開日
北海道719円705円2012年10月18日
青森県654円647円2012年10月12日
岩手県653円645円2012年10月20日
宮城県685円675円2012年10月19日
秋田県654円647円2012年10月13日
山形県654円647円2012年10月24日
福島県664円658円2012年10月1日
茨城県699円692円2012年10月6日
栃木県705円700円2012年10月1日
群馬県696円690円2012年10月10日
埼玉県771円759円2012年10月1日
千葉県756円748円2012年10月1日
東京都850円837円2012年10月1日
神奈川県849円836円2012年10月1日
新潟県689円683円2012年10月5日
富山県700円692円2012年11月4日
石川県693円687円2012年10月6日
福井県690円684円2012年10月6日
山梨県695円690円2012年10月1日
長野県700円694円2012年10月1日
岐阜県713円707円2012年10月1日
静岡県735円728円2012年10月12日
愛知県758円750円2012年10月1日
三重県724円717円2012年9月30日
滋賀県716円709円2012年10月6日
京都府759円751円2012年10月14日
大阪府800円786円2012年9月30日
兵庫県749円739円2012年10月1日
奈良県699円693円2012年10月6日
和歌山県690円685円2012年10月1日
鳥取県653円646円2012年10月20日
島根県652円646円2012年10月14日
岡山県691円685円2012年10月24日
広島県719円710円2012年10月1日
山口県690円684円2012年10月1日
徳島県654円647円2012年10月19日
香川県674円667円2012年10月5日
愛媛県654円647円2012年10月24日
高知県652円645円2012年10月26日
福岡県701円695円2012年10月13日
佐賀県653円646円2012年10月21日
長崎県653円646円2012年10月24日
熊本県653円647円2012年10月1日
大分県653円647円2012年10月4日
宮崎県653円646円2012年10月26日
鹿児島県654円647円2012年10月13日
沖縄県653円645円2012年10月25日
全国平均749円737円-

 尚、上記表の最低賃金額は地域ごとの最低賃金の発表は各都道府県のホームページで公開されておる。

 雇用主側の方で、これから試用期間の給料の設定を検討しておる場合…⇒続きを見る


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